男鹿半島・大潟ジオパーク

ジオ・観光コース

寒風山〜入道崎〜西海岸〜塩瀬崎

(昭和男鹿半島ICから寒風山まで40分)


≪寒 風 山≫


眺望の良いなだらかな山(標高355m)

山頂の展望台まで車で上ることができ、360度の眺望を楽しめます

東は八郎潟干拓地と残存湖が丸見え

西は眼下にすり鉢状の火口、遠方には男鹿半島西岸沿いの山々

北は能代市に、南は秋田市に繋がる海岸がいずれも美しい弧状を描いて見えます

また、晴れた日には太平山や鳥海山を望むことができます

全山芝生で覆われパラグライダーのメッカとしても有名です

写真にカーソルをのせると説明あり

ジオに関するQ&A

Q:どんな山ですか?

A:回転展望台部分と姫ケ岳の二つの山頂を持つ火山です

Q:寒風山はどのようにして出来たのですか?

当初、今の寒風山付近は平坦な段丘地形を形成していました

約2万数千年前(旧石器時代)から今の展望台付近を中心にあちこちで火山の噴出が始まり

一つの大きな火山体が形成されました

その後、大きな地滑りが発生し火山体の一部が西側に移動し姫ケ岳ができました

このため展望台部分と姫ケ岳の二つの山頂をもつ今の寒風山の形ができました

展望台から西側に見えるすり鉢状の火口はその後にできたものだそうです


Q:八郎潟干拓地について教えてください?

A:干拓前の八郎潟は南側が日本海に出口をもつ大きな潟湖でした

この湖の周りに堤防を築き、中の水を全て抜いて耕地にしました

したがって、殆どの場所が標高0m以下です

周りの水路から灌漑用水を取り込んでいます


≪入 道 崎≫


入道崎は「日本の夕陽百選」に選ばれており、夕日や海岸風景を楽しめます

また灯台は「日本の灯台50選」に選ばれています

ここは芝生に覆われた平坦な地形で、周辺は岩盤の断崖絶壁です

灯台下の船着き場からは 【海底透視船】がでており海底や海からの風景を楽しめます

「石焼料理」といって鍋に具と汁を入れ、熱した石を投入する料理が有名ですね

写真にカーソルをのせると説明あり

ジオに関するQ&A

Q:入道崎付近は何であんなに平坦なのですか?

A:海岸段丘、河岸段丘って聞いたことありますか

入道崎は海の近くだから海岸段丘になります

海岸近くは岩盤であっても長年月の間に荒波により浸食されて海面すれすれに平らになります

(現在の鵜ノ崎海岸のように)

平らになった場所が「地殻変動で隆起」する(あるいは海水面が低下する)と平坦な地形が現れます

Q:地殻変動で隆起するって、どのくらいの速度で上昇するのですか?


A:男鹿半島では西部ほど隆起速度が大きくおおよそ1000年で約1m程度だそうです

気候変動による海水面の変動を無視すれば

入道崎の平坦面は2〜3万年かかって海水面から現在の高さまで隆起したことになります


≪西海岸≫


入道崎から塩瀬崎までの男鹿半島西海岸は海岸風景を十分楽しめます

本山、真山等の山々から海岸に落ちる断崖斜面内の県道を快適にドライブできます

途中、八望台に立ち寄れば地質百選や国の天然記念物に指定されている目潟火山群や戸賀湾を望めます

また、塩浜海岸にある水族館や、加茂青砂のカンカネ洞(洞窟)もあります

写真にカーソルをのせると説明あり

ジオに関するQ&A

Q:この西海岸はどうしてこんなに急崖となっているのですか?

A:西海岸が隆起していること

また真山、本山などの火山岩の山を背後にもち、波打ち際が常に浸食されていること

噴火したマグマの粘性が大きかったこと

等が原因ではないかと思われます


Q:他にどんな見どころがありますか?

A:水族館のある塩浜海岸から、また南方の門前漁港から西海岸沿岸の観光遊覧船が出ています

孔雀の窟や大桟橋、多くの島風景を楽しめます

ただ、天候次第では欠航になりますので注意が必要です


≪塩 瀬 崎≫


塩瀬崎では奇岩・怪岩が見られます。有名なものは「ゴジラ岩」です

夕日とマッチングすれば「火を吹くゴジラ」のように見えます

その他に、例えば、人面岩、カメ岩、双子岩等いろいろな岩があります

岩場から振り返って山側をみるとはっきりと「段丘地形」が見えます

またここは釣りのメッカでもあります

写真にカーソルをのせると説明あり

ジオに関するQ&A

Q:どのようしてこのような奇岩ができたのですか?

A:激しい火山噴火の際に発生した高温、高速の爆風により岩塊が吹き飛ばされてこの地に堆積し

その後海水の浸食を受け、軟いところは浸食され

硬いところが残ったりしていろいろな形の岩ができたものと思われます

Q:段丘地形はどのようにしてできたのですか?

A:上の段丘写真には山側に二つの平坦面が(駐車場のある平坦面も含めて三つ)見えます

平坦面の山側先端は急崖となっています

平坦面は大昔海水面があった場所で、山地が長い年月海水で削られて平坦になります(波食台)

一方、平坦面の山側先端は常に海水で削られて進行し急崖ができます(海食崖)

すなわち、平坦面とその先端の急崖はセットでできます

山地は継続的に隆起しており平坦面と急崖はその形を残したまま上昇します

次に新しい海水面のもとで、山地の浸食が始まり、平坦面と急崖ができます

それが何回も繰り返されて何段もの段丘地形ができました


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